鶴の帯留め制作過程その2

①再び火を当て銀板を焼きなます。(赤くなるまで火を当てます)
金属は叩いたり刺激を与えると硬くなります。

②焼きなました後は希硫酸に入れ表面の汚れを綺麗にします。

③ヤニ台(松脂に砥の粉などを混ぜたもの)を火であぶり柔らかくして貼り付けます。

DSC_0247 (800x506)

④形に合わせて銀を立ち上げていきます。
そのまま高さを付けていくと、淵の部分の銀が伸びて薄くなってしまうので周りから銀を寄せながら形を出していくのです。

この立ち上げ作業は、結構時間がかかります。
彫金の醍醐味かなって思いますが、デザインによっては立ち上げないものもあります。
お花とか花びらの感じを出したい時などは立ち上げません
あと、少し安価に仕上げたい時もこの作業はやらない場合が多いです。(騎西屋の場合)

⑤裏からも足りないところをたたき出していきます。
表、裏と繰り返します。

DSC_0252 (800x450)

⑥出来上がりの形をイメージしながら大まかな高低差をつけていきます。

DSC_0335 (800x526)

⑦今回はデザインが細かかったのでケガイた線を鏨(タガネ 写真に写っている鉄の短い棒。様々な形があります)でなぞりました。(線としては後々消さなければならないので、私の場合は、あまり鏨で叩きません。)

DSC_0338 (800x519)

作業をして銀が固くなったら、①~③の作業を何度も繰り返します。
文章にするのは難しいですね。。

その3に続く